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ホツマツタエのおもしろ記事117『土竜の神』

2013-05-04 15:37
ホツマツタエのおもしろ記事(117)  土竜の神


これまでのお話: 1.『瓊瓊杵尊』
         2.『宮造りの法』
         3.『鴫居と鴨居』


ニニキネが開発に取り組むニハリ (新治) の地は、クシヒコ (大国主) の定めた埴祭の法と宮造りの法に従って建設が始められようとしていた。その新宮の建設現場に妙な生き物が現れる。

先に宮場に オコロ あり モチウコに似て 炎 吐く 民等 恐れて これ 告げる ホ21文


「オコロ」とは何か?
色々調べてようやくわかった。「オコロ」とは「モグラ」のことである。

【土竜】もぐら -広辞苑より-
地中にトンネルを作り、ミミズや昆虫の幼虫を食べ、土を隆起させ、農作物に害を与える。むぐら。うぐら。もぐらもち。うごろもち。田鼠 (でんそ)。

ここに「うぐら」「うごろもち」とあるが、これらは「おころ」の訛りに違いない。
「おころ」は「おこる (起る・興る)」の名詞形で、「おこる」は「高める・上げる」の意。つまり「オコロ」は「(土を) 持ち上げる・盛り上げるもの」という意である。



次に「モチウコ」というのは何だろう。
「うごもつ (墳つ)」という動詞があるのだが、これを「うく (浮く)」+「もつ (持つ・盛つ)」の複合動詞と見て、前後をひっくり返すと「もちうく」となる。「もちうく」の名詞形が「モチウコ」と考える。

【墳つ】うごもつ -広辞苑より-
土が高くもりあがる。うぐもつ。うごもる。うぐろもつ


よってモチウコも「(土を) 持ち上げる・盛り上げるもの」という意で、名前の意味するところはオコロと同じだということになる。 具体的にどの動物を指しているのかはわからないが、やはり土中に生息する「ヒミズ」や「アカネズミ」の類を言うのではなかろうか。
上にある「うぐろもつ」という動詞の名詞形が「うぐろもち」で、これはモグラの異称である。

【土豹】うぐろもち -広辞苑より-
(動詞ウグロモツの連用形から) モグラの異称。「うぐらもち」とも。




モノヌシ 問えば 答え言ふ
『カグツチ 竜を ハニヤスに 万子 生ませど 竜 成らず 穴に憂ふる 願わくは 人 為し給え」ホ21文


  • 『モノヌシ』大物主のクシヒコ。
  • 『カグツチ (軻遇突智・迦具土)』「かく (輝・焦)」+「つち (治)」。火を治める自然神。その誕生については二つの説をホツマは伝える。一つは、ソサノヲがミクマノの木に火を放った際に、向い火を放って消火しようとイサナミが生んだ神。ハニヤスとの間にワカムスビを生む。またカグツチはハニヤスに多くのオコロも生ませている。「愛宕神社」の祭神。
  • 『竜 (たつ)』「たつ」は「たつ (達つ)」の名詞形で、「達したるもの・頂点」の意。爬虫類 (鱗の動物) の頂点にあるもの。竜は水を操って火を消し、また海の高浪を静める能力を持つ。
  • 『ハニヤス (埴安)』「はにやすひめ (埴安姫)」とも言う。「はに (埴)」+「やす (合す・治す)」。土を治める自然神。「うひ (水と埴)」は、陰の属性なので「みつはめ」と「はにやす」は女神なのである。その誕生については二つの説をホツマは伝える。一つは、ミクマノでイサナミ自らが産んだカグツチの火により焼死する間際に生んだ神。「愛宕神社」の祭神。
  • 『穴に憂ふる (あなにうれふる)』「(地中の) 穴に低まる」の意。「うれふる」は「うれふ (憂う)」の連体形。「うれふ」は「おる (下る)」の変態「うる」から派生した動詞で、「低まる・沈む」などの意。
  • 『願わく (ねがわく)』「ねがふ (願う)」+「しく (如く)」の合成から「し」を省いて名詞化したク語法。「願う如く」の意。
  • 大物主のクシヒコが (オコロ) に問えば、答えて言う。
    『カグツチがハニヤスに竜をたくさん生ませようとしたが、竜に成らず地中の穴に低まり生きる。願わくは人になし給え。』


モノヌシが 申せば御孫 御言宣
『汝 受けべし』
『天の神 ヤマサを生みて 竈 守り』
ホ21文

  • 『御孫 (みまご)』「み (上・神)」+「まこ (孫)」。「み」は「かみ」の意。「まご」の尊称で、アマテルの孫を言うが、特に「クシタマホノアカリ」と「ニニキネ」を指す。
  • 『申す (もふす)』は「合わす・仕える・告げる」の意と「詣づ・上げる」の意があるが、ここでは後者。
  • 『御言宣 (みことのり)』は「ことのり (言宣)」の尊敬語。「のり (宣)」は「のる (宣る)」の名詞形。「のる」は「のぶ (延ぶ・述ぶ)」の変態で、「放つ・延ばす・広げる」の意。アマテルと天君の専用語なのであるが、2人の例外がいる。 天君となる前の「ニニキネ」、そして「ヤマトタケ (日本武尊)」である。
  • 『受けべし (うけべし)』「べし」は「(~することが状況に) 合っている・ふさわしい」の意。通常終止形に接続するが、ここでは命令形に接続している。ここ以外にも例がある。『なさばむけべし』ホ33文
  • 『陽陰の神 (あめのかみ)』これは「日夜見神 (ひよみかみ)」を言っている。陽陰=日月=日夜、日夜見=日月見=暦。「キ・ツ・ヲ・サ・ネ」の五クラの神と「ア・ミ・ヤ・シ・ナ・ウ」の六ワタの神、合計11神の総称である。この11神は暦 (干支) を構成する神々であり、人の地上での生活を守る。「ウマシアシガイヒコチ神」「室十一神 (むろそひかみ)」「竈の干支守神 (みかまどのゑともりかみ)」など非常に多くの別名を持つ。
  • 『ヤマサ (八将神)』室十一神から分れ出た八神霊。火水風の災いから人の生活 (衣食住) を守る。また八方位を分担して守る。「ヤマサ神」は「屋に座す神」と「八座 (八方位) の神」の二つの意を持つ。
  • 『竈 (みかま)』は「みかむ」の名詞形。「みかむ」は「あかむ (崇む)」「うかむ (浮かむ)」などの変態で「高める・栄す・熟成する・沸かす」などの意。「みかま」は「加熱 (設備)・煮炊き・台所」、転じて生活 (衣食住) に密着した物事を表す。「かま (釜・竃)」も同じ。
  • モノヌシがそれを君に申し上げれば、御孫の御言宣。
    「汝も受けるがよい。」
    「日夜見の神 (暦の神) は、ヤマサを生んで人の地上生活を守っている。」


『穢神潰は 埴 清きて 祭る屋 造り 鬼霊 退し 兄弟のイクシマ タルシマと 守名 賜えば 守も為し』ホ21文

  • 『穢神潰 (おふかんつみ)』黄泉のイザナミが放った8人の鬼霊を、撃退した「桃」にイザナギが与えた名。「穢神を潰すもの」の意。旧事は「意富迦牟都美命」、古事記は「意富加牟豆美」と記す。
    『桃の木に 隠れて桃の 実を投ぐる てれば退ぞく 葡萄 緩く 櫛は黄楊 好し 桃の名を "穢神潰" や』ホ5文
  • 『埴清く (はにしく)』地を清める。「しく」は「すぐ (直ぐ/清ぐ)」の変態で、「(曲りを) 直す」また「高める・優れさせる」の意。
  • 『祭る屋 (まつるや)』はにしき (埴清き)」は、新嘗会の別名「ハニスキの嘗会」を連想させる。よって「祭る屋」は、そこで設けられる「埴の社 (はにのやしろ)」を指すように思われる。そうだとすれば、埴の社は桃の木で造ったということになる。
  • 『鬼霊 (しこめ)』穢神。黄泉の神霊。「しこ」は「しく (垂く・下く)」の名詞形。「しく」は「低まる・劣る・穢れる」などの意。よって「しこ」は「汚穢・黄泉」と同義。「め」は「かみ (神)」と同じで「神霊」の意。記・紀には「醜女」と記され「醜い女」の意となっている。
  • 『退す (なす)』は「なす (寝す)」と同じで、「ねす (寝す)」の変態。「低める・衰えさせる・沈める」などの意。
  • 『イクシマタルシマ (生島足島)』宮の四方の御垣を守る兄弟の神霊。 この文脈からは「穢神潰 (桃)」の別名というふうに読める。 陰陽道では桃は魔除けの木とされ鬼門に植えられる。
    『イクシマと タルシマ 四方の 御垣 守り』ホ14文
  • 『守名 (かみな)』君より授かる治者 (上・守・臣) としての名。「守が名 (もろがな)」とも言う。
  • 『守 (もり)』は「もる (守る)」の名詞形。「もる」は「合わす」が原義で、「仕える・治める・調える・保つ・見張る・世話する」などの意を持つ。
  • 穢神潰 (桃) は地を清め、埴の社を造り、鬼霊を静める。また「兄弟のイクシマタルシマ」と守名を賜れば、御垣の守りもなす。


『我が新治りの 主屋 建つ 中つ柱の 根を抱え また四所の 守も兼ね 共に守れよ』ホ21文

  • 『新治り (にいはり)』ここでは「新たな治め」という普通名詞。
  • 『主屋 (あらや)』この「あら」は「あるじ (主)」や「あらか (殿)」のそれで、「中心・本拠・home」を意味する。これは『妹背鈴明2』で語られている「おなか (央中)」と同じなのである。
  • 『中つ柱 (なかつはしら)』建物の中心に立つ柱。=中柱 (なかはしら)・大黒柱 (だいこくばしら)。「つ」は「たる」の簡略。
  • 『抱ふ (かかふ)』は「かこふ (囲う)」や「くくる (括る)」の変態で、「合わす・収める・囲む・覆う・包む」などの意。
  • 『四所 (よところ)』かまど (竃処)、 かど (門)、ゐど (井戸)、にわど (庭処) の4所。
  • 『兼ぬ (かぬ)』は「かむ (交む)」の変態で「合わす・添える・加える」などの意。
  • 『共に (ともに)』ヤマサ や イクシマ・タルシマ と一緒に。
  • 我が新治りの本拠を建てる。その中柱の根を囲み、また四所の守も兼ねて、 (ヤマサやイクシマタルシマと) 共に守れよ。


『春 竈処 九尺 底にあり 南を向きて 東枕に伏せ』
『夏は門  三尺 底にあり 北に向きて 西枕に伏せ』
『秋は井戸 七尺 底にあり 東に向きて 南枕に伏せ』
『冬 庭処 一尺 底にあり 西に向きて 南枕に伏せ』
ホ21文

  • 『竈処 (かまど)』は「煮炊きする所」「台所」を表す。「かま (竃・釜)」は「かむ (上む・醸む)」の名詞形。「と (処・時・手・方・戸)」は「区分・区画」を表す。
  • 『尺 (た)』は「た (手)」が原義。手の指を目一杯広げた時の親指と小指の先端の間の距離。これはまた、手の付け根から中指の先端までの長さにほぼ等しい。1間 (180cm) =8尺。1尺=22.5cm。
  • 『底 (そこ)』は「しき (敷)」や「とこ (床)」の変態で「下にあるもの・下敷き・土台」などの意。ここでは「地中」を表す。
  • 『伏す (ふす)』は「うす (失す)」「あす (褪す)」「やす (痩す)」などの変態で、「隠れる・潜む」「低まる・沈む」などの意。ここでは命令形。
  • 『南を向きて東枕に伏せ』「頭は東に向けて、顔だけ南を向く」ということか。人間ならできる。
  • 『門 (かど)』は「かつ (交つ/離つ)」の名詞形。「かつ」はここでは「出入りする・行き来する・開閉する」などの意。「くち (口)」の変態。
  • 『井戸 (ゐど)』は「ゐつ」の名詞形。「ゐつ」は「あつ (当つ)」の変態で「合わす・集める・溜める」などの意。よって「ゐど」は「集まり・溜め・溜り」などの意。もう一つは、「ゐ (水)」+「と (処)」。「ゐ」は「み」「ひ」などの変態で、「陰・女・水」を表す。「と (処・時・手・方・戸)」は「区分・区画」を表す。
  • 『庭処 (にわど)』「にわ」は「空き・空間」を意味し、「はら (原)」「ば (場)」「ま (間)」と同義だが、特に「宮や家の敷地内にある空き地」を言う。「ど (処・時・手・方・戸)」は「区分・区画」を表す。
  • 『南枕 (さまくら)』だけは秋と冬で重複している。これは誤写と考える。


『腹・背・頭 足に従ふ 礎に 敷き座す床を いかすれ』と
オコロの守と 名を賜ふ 弥々 いかすりて 主屋 守るかな 
ホ21文

  • 『従ふ (したがふ)』「しつ」+「かふ (交ふ)」の複合動詞。「しつ」は「したふ (慕う)」の原動詞で、「合わす・付く・添う・寄る」の意。「かふ」も「合わす・交じる」で同義。よって「したがふ」は「寄り添う・付き添う」などの意。
  • 『礎 (いしずゑ)』「いし (居し・居州・居敷)」+「すゑ (据ゆ)」。ここでは「居所を据える場・建物の敷地」「基礎・土台」などの意。
  • 『敷き座す (しきます)』「下に敷いてその上に在る」の意。
  • 『床 (とこ)』「下にあるもの・下敷き・土台」などの意。「そこ (底)」の変態。
  • 『いかする』3つの意味が重なる。
    (1) 「い (弥)」+「かする (擦る)」。「い」は「いよ・いや (弥)」の変態。「かする」は「こする (擦る)」の変態。「大いに擦る」の意で、これは地中のモグラが手足を大いに往復させて、土を掻き擦ることを言っている。
    (2) 「い (忌・穢)」+「かする (擦る)」。「い」は「忌むもの・穢れ」の意。「かする」は「そらす・払う・放つ」の意。よって「穢を祓う」の意。
    (3) 「いく (活く)」+「する (鋭る)」の複合動詞。どちらも「高める・勢いづける・栄す・優らす」などの意。
    総合すると「(地中のモグラが) 土を激しく掻き擦って穢を祓い清める」という意となる。
  • 『オコロの守 (おころのかみ)』「オコロ」は「もぐら (土竜)」であるが、この「オコロ」は意味が異なる。「お (汚・穢)」+「ころ (転)」で、「汚穢を転ばす守」という意である。
  •  『(汝の) 腹足に付き添う、宮が土台として敷き座す床を、激しく掻き擦って穢を祓い清めよ』と、 オコロの守 (穢転の守) と名を賜ふ。いよいよに掻き擦って主屋を守るのであった。



オコロの守 (穢転の守) は、現在は「土公神 (どくじん)」と呼ばれる陰陽道の神となっている。

【土公神】どくじん -広辞苑より-
陰陽道(おんようどう)で、土をつかさどる神。春は竈に、夏は門に、秋は井に、冬は庭にあって、その場所を動かすことを忌む。 土神。土公 (どくう・つちぎみ)。


かくしてモグラは建屋の土台となる土地を祓い清める守護となったのである。
また、オコロが激しく掻き擦って祓い清める宮の敷地は、「いかすり (座摩・坐摩)」とも呼ばれるようになる。

各地の「坐摩神社」は、生井神 (いくゐのかみ)、福井神 (ふくゐのかみ)、綱長井神 (つながゐのかみ)、波比祇神 (はひきのかみ)、阿須波神 (あすはのかみ) の、いわゆる坐摩神を祭る。この5神は「オコロの守」とは直接の関係は無いのだが、やはり地を祓い清めるための、人が行う作法・儀式を神格化したものである。この5神については『埴祭の文』を参照。


-つづく-



参考サイト:http://gejirin.com/hotuma21.html
     :http://gejirin.com/mitinoku.html



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