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ホツマツタエのおもしろ記事126『機と政』

2013-06-12 00:28
ホツマツタエのおもしろ記事(126)  機と政


ホツマツタエ23章『衣定め 剣名の文』全文解釈 その5


『政事 民の妹背は 筬 一歯 五屋 組む長は 一手指』

  • 『政事 (まつりごと)』「まつり (政)」は「まつる (纏る)」の名詞形で、「まとまり・まとめ・収まり・治め」の意。「まつり (祭)」の場合は「上げ・高め・尊び・栄し」の意となる。「こと (事)」は「ごと (如)」から来ていて「こつ (交つ)」の名詞形。 「こつ」は「合う・交じる・似る・匹敵する・対応する」などの意。よって「まつりごと」は「治めに関する類・治めの事々」などの意。「こと」は「もの」と同様の代名詞と考えて良い。
  • 『妹背 (いもせ)』は「いも (妹)」+「をせ (背)」の簡略。「いも」は「うひ (泥・水埴)」の変態。「をせ」は「うをせ」の短縮。 「うをせ」は「つほ (空)・ (火)・か (風)」の簡略。陽は「空・火・風」に分れ、陰は「水・埴」に分れた。(参照:天地創造) 「いもせ」は、ここでは一対の「女男 (めをと)」すなわち「夫婦」を表す。
  • 『筬 (をさ)』経糸を「押えるもの・収め束ねるもの」の意。
    【筬】をさ -広辞苑より- 
    織機の付属具。経糸の位置を整え、緯糸を織り込むのに用いる。竹の薄い小片を櫛の歯のように列ね、長方形の框に入れたもの (竹筬) であったが、今は鋼または真鍮製の扁平な針金で製したもの (金筬) を用いる。
  • 『五屋組む長 (ゐやくむをさ)』5軒の家をまとめる長。「長 (をさ)」は「筬 (をさ)」と同じで「押え・束ね・収め」の意。江戸時代の「五人組」と同様の制があったようである。
  • 『手指 (てゆび)』五屋を組む長 (組頭) を「てゆび (手指)」また「てべ (手侍・手部)」と呼んだ。
  • 次に世の政についてである。民の一対の夫婦は2垂の経糸を通す筬の1歯に相当する。5家をまとめる長は一手指の司である。


『八十手侍 一人 粗長と なるを小臣等が 契り任く』

  • 『手侍 (てべ)』「手指 (てゆび)」と同じ。五屋を組む長 (組頭)。
  • 『粗長 (あれをさ)』いくつかの村を束ねた行政区画を「あれ (粗)」と言うが (村 ∈ 粗 ∈ 県)、その司を「あれをさ (粗長)」または「あれべ (粗侍)」と言う。織機の「あれをさ (粗筬)」と同様「大まかな束ね」という語意。粗長・村長・手侍 (組頭) は中央直属の役人ではなく、地元の有力者に治めを委任する、言わば契約役人。
  • 『小臣 (おと)』中央政府に直属する下級のモノノベ (国家下級公務員)。下っ端役人。「ことみ (子臣)」「べをみ (卑臣)」とも呼ばれる。
  • 『契り任く (ちぎりまく)』契約して委任する。「ちぎる」は「ちく」+「きる」の合成動詞。「ちく」は「つく (付く・接ぐ)」の変態、「きる」は「かる (交る)」の変態で、どちらも「合わす・束ねる・縛る」などの意。「まく」は「撒く・播く」の意で「放つ・分ける・遣る・渡す」などの意。
  • 5家をまとめる「手侍」80人を司るために「粗長」を置くが、これは小臣等が契約して委任する。


『八十粗侍 置く 県主 これ一算の モノノベぞ』

  • 『粗侍 (あれべ)』「粗長 (あれをさ)」と同じ。「べ (侍・部)」は「はべ (侍)」の簡略で「(君に) 侍る者・添い仕える者」「臣」を意味する。 「さむらひ・さぶらひ (侍)」の原義も「添う者」であり、「はべ・べ (侍)」と同じ。
  • 『県主 (あがたぬし)』県を治める者。「あがた (県)」は「あかつ (分つ・頒つ)」の名詞形で、「(地を) 分割したもの」を言う。「ぬし (主)」は、「うし (大人・氏)」「をし (食し)」「をさ (筬・長)」「よし (寄し)」などの変態で、「治める者・束ねるもの・司・長」を表す。
  • 『一算 (ひとよみ)』機の幅を表す単位。1算は経糸80垂がつくる機の幅。
  • 『モノノベ (物部)』「もの」は「もり (守)」の変態で、「(君に) 添い仕える者・侍る者」、同時に「(民を) 治める/調える/保つ/見張る/世話する者」の意。「べ」は、ここでは「辺・端・方・部」の意で、「区分・区画・セクション」を表す。
    よって「モノノベ (守の部)」は「君に仕えて民を治める者」の総称で「臣・守・司」と同義、今で言えば「役人・公務員」に当たる。モノノベを司る最高長官が「オオモノヌシ (大物主)」である。しかし「臣・守・司」の場合には、地方役人や粗長・村長なども含むのに対し、モノノベは狭義には中央に直属する官吏、いわば国家公務員を指すように思われる。
  • 80人の「粗侍」に対して1人の「県主」を置く。県主は機の1算 (経糸80垂) の幅に相当するモノノベである。


『八十部の国に ツウヂ 置き モノノベ 経を 教えしむ』

  • 『八十部 (やそべ)』80人の県主。「べ (部)」はここでは「1算のモノノベ」の意。
  • 『ツウヂ』は「ツウジ」とも表記され、推そらく「通じ (つうじ)」の意である。「つうじ」は「つうず (通ず)」の名詞形で、「つうず」は「とほす (通す)」の変態。だから「ツウヂ」は「(経を) 通す者」の意と考える。「通す」は「そらさない・外さない・貫く・至らせる」などの意。「経 (たて)」は「上から下へ流れる陽陰なる道」を表し、機の「経糸」、また「立て・掟・法」を指す。ここでは「(世に) 法を通す者」の意。ツウヂは「くにつこ (国造・国司)」「ますひと (益人)」とも呼ばれる。
  • 『経 (たて)』上記の通り。
  • 『モノノベ』ここでは「ツウヂ」「県主」「粗長」「手部」を総合して表す。
  • 県主80人を以て一国となす。この国に「ツウヂ」を置き、これらのモノノベをして民に「経」を教え込ませる。


『このクニツコに ヨコヘ 十人 添えて遍く 道 分きて 清汚臣 アタヒ ツウヂ 経て ただちに告ぐる 天の目付 これ アタヒ等ぞ』

  • 『クニツコ (国造)』「国を司る者」の意。「つこ」には「仕」と「束・掴・司」と「造」の3種の意味があるが、クニツコの場合には、本来「国束・国掴・国司」の漢字が当てられるべきである。したがって「国造」と「国司」は同じ官職を指す名である。
  • 『ヨコベ (横綜)』元来は経糸をまとめる「ツウヂ」に添えられる綜。綾織や錦織などの高度な機を織る場合に「ツウジ」に追加される。転じて、ツウヂ (=国造) の補佐役。ツウチを補佐すると共に、ツウヂや他のヨコベの不正を互いに監視させる目的もあったようだ。「へ (綜・総) 」は「へる (綜る)」の名詞形で、「へる」は 「合わす・統べる・束ねる・調える」などの意。 後世「よこめ (横目)」と訛る。
  • 『遍く (あまねく)』形容詞「あまねし (遍し)」の連用形。「あまね」+「し (如)」。「あまね」は「あまぬ」の名詞形。「あまぬ」は「あまる (余る)」「あふる (溢る)」などの変態で、「満ちる・至る」などの意。よって「あまねし」は「満ち至る如し・行き届く如し・漏れ無き如し」などの意。
  • 『道分く (みちわく)』ここでは「制度を公布する」の意と考える。「みち」は「みつ (見つ・充つ)」の名詞形で、「みつ」は「合わす・沿う・乗る・則る」などの意。よって「みち」は「合わせ・乗り・則・法」「仕組み・構成・システム・制度」のなど意。「わく (分く)」は、ここでは「離す・放つ・発する・広げる」などの意。
  • 『清汚臣 (さがおみ)』罪の清汚を査定する「あたひ (直)」を言う。「清汚」の原義は「直&曲」。「が (汚)」は「罪」と同じ。「さ (清)」はその情状の酌量減軽と考えて良いと思う。
  • 『アタヒ (直)』罪人の清汚を数えるモノノベ。罪科を査定し、ツウヂ (=国造) を経てオオモノヌシに報告する。清汚臣 (さがおみ)・天の目付 (あのめつけ) とも言う。「あたひ (直・値)」は「あたる (当たる)」の変態「あたふ (能う・適う)」の名詞形で、「匹敵・相当・適合・釣合・均衡」などの意。
  • 『天の目付 (あのめつけ)』「あ (天)」は、ここでは「中央政府・御上・官・公」の意。「めつけ」は「見つけ」の変態で「監察・看守・検察」などの意。
  • この国造 (=ツウヂ) に監査役のヨコベ10人を付け、あまねく制度を公布したうえで、清汚臣の「直」が罪状を査定し、ツウヂを経由してただちに天 (中央政府のオオモノヌシ) に告げる。直は天の目付である。


『モノノベを 八百人 束ぬる 主はこれ オオモノヌシや 副え ムラジ コトシロヌシと 助けしむ』

  • 『八百人 (やもり)』「り (人)」は「あり (在り)」の簡略。
    「800」という数字は全国の「県主」クラス以上の国家上級公務員の総数ということになる。
  • 『束ぬる (つかぬる)』は「つかぬ」の連体形で、現代語では「つかねる」となる。「つかぬ」は「つく (付く)」+「かぬ (交ぬ)」の合成動詞で、どちらも「合わす・寄せる・まとめる・収める」などの意。「つかむ (掴む)」の変態。
  • 『主 (ぬし)』は、「うし (大人・氏)」「をち (大人)」「をさ (筬・長)」「よし (寄し)」などの変態で、「治める者・束ねるもの・司・長」を表す。
  • 『オオモノヌシ (大物主・央物主)』「中央政府のモノノベの主」という意。地の政 (国家行政) を司る最高長官。詳しくは『大物主』を参照。
  • 『副え (そえ)』は「そふ (添う)」の名詞形「添え」と同じ。
  • 『ムラジ (連)』オオモノヌシを補佐する役職の総称。「ツリ」あるいは「副モノ」とも言う。この補佐職の頂点にあるのがコトシロヌシ。「むらじ」は「むる (群る)」の派生動詞「むらす (群らす)」の名詞形。「むる・むらす」は「合わす・寄る・添う・付く・助ける」などの意。
  • 『コトシロヌシ (事代主)』語義は「事知主・事領主」で、今風に言えば「知事・領事」の司であり、これはオオモノヌシの職務を別の言い方で表したものである。その昔オオナムチは勝手にこの官職を設けて、息子クシヒコに自分の職務を代行させた。しかし後には「オオモノヌシの職務を補完する者」として公式の官職となる。詳しくは『事代主』を参照。
  • 800人の物部を司る主がこれ「大物主」である。副として「連」と「事代主」に補佐させる。


『副の二人は 綜とかざり オオモノヌシは 機の主 故 清汚を熟む』

  • 『綜とかざり (へとかざり)』不詳だが、「綜絖 (そうこう)」を言うように思われる。「かざり」は織機の一部で「もじり」とも言い、踏木を踏んで経糸を上下互い違いに分ける機構。これは「綜絖 (そうこう)」の「絖」の機能を指すと思われ、「へ (綜)」+「かざり (替さり)」= 「綜絖 (そうこう)」か。「へ (綜・総) 」は「へる (綜る)」の名詞形で、「へる」は 「合わす・統べる・束ねる・調える」などの意。
    【綜絖】そうこう -広辞苑より-
    織物製造の際、緯糸を通す杼道を作るために経糸を上げさせる道具。
  • 『機 (はた)』『機 (はた)』は「はつ」の名詞形。「はつ」は「あつ (当つ)」「まつ (交つ)」などの変態で「合わす・交える」などの意。よって「はた」は「(経緯を) 交差したもの/交差するもの」の意。よって「機」は「織ったもの・製品」と「織る道具・織機」の両意を持つ。
    ここでは「織機」を「政治の機構・制度」になぞらえ、「織り上がった製品」を「世の民」になぞらえている。
  • 『清汚を熟む (さがおよむ)』直 (あたい) が査定した清汚を吟味して「裁定する・判決を下す」という意と思う。「よむ (熟む)」は「うむ (熟む)」の変態で、ここでは「高める・熟成させる・至らす・極める」などの意。
  • 副の二人は織機の「綜」と「かざり」であり、大物主が織機の主である。故に大物主が (製品の≒人の) 清汚 (直・曲) を裁定する。


「はた」は「経糸と緯糸の組み合わせ」であり、これを「機」と書く。だから「機」=「交差」である。「機」はまた「複雑に入り組んださま/仕組み/プロセス」「経緯 (けいい・いきさつ)」を表し、「機構」や「機械」などの熟語を作る。
ホツマでは有機的に入り組んだ「世の治め・世の政」や「世を治めるシステム・政治機構」を「はた (機) 」と同一視して、そう呼んでいる。

おもしろいことに、はたを縫う機械を「ミシン」というが、これは英語の「マシン (machine)」の訛りである。そして「マシン (machine)」は「メッシュ (mesh)」(網・編み) から来ており、「網」とは「縦と横を編んで交じえたもの」である。また「mesh」は「meet (合う)」の過去分詞「met」の変態である。そしてまた「あむ (編む) 」は「あふ (合う・和ふ) 」「ゆふ (結う)」「ぬふ (縫う)」「おる (織る) 」の変態である。
だから日本語の「はた」、中華の「機」、西洋の「マシン」は語源とする概念は一つなのである。



『十の汚まで あれば 粗長 組を呼び 十内は叱る 十の外は 県に告げる』

  • 『汚 (が)』=曲り=罪。
  • 『組を呼ぶ (くみおよぶ)』行政区分の最小単位である「5屋の組」を召し寄せる。江戸時代の五人組の制度と同様に、組の内の1人が犯した罪は、手侍 (組頭) と他の組員が連帯責任を負ったものと思われる。
  • 『叱る (しかる)』「しく」+「かる (交る)」の合成動詞。「しく」は「すぐ (直ぐ)」の変態で。どちらも「(反り・曲りを) 合わす・直す・直ぐにする」の意。
  • 10未満の罪ならば、粗長がその組の全員を呼び召して叱る。10以上の罪の場合は、県主に報告する。


『県主 九十内は杖 方の汚は 枷屋に入れて クニツコに 告ぐれば議り 方の汚は 杖打ち 県 追ひ遣らひ』

  • 『杖 (つえ)』 杖打ちの刑。
    【杖】つゑ -広辞苑より-
    拷問や罪人を打つのに用いる棒。律令制では長さ三尺五寸、太さ三~四寸のもの。
    【杖】じょう -広辞苑より-
    律の五刑の一。罪人をむちで打つもの。刑具は笞(ち)と同じだが、六○回から一○○回まで一○回ごとの五等級とする。徒(ず)より軽く、笞より重い。杖刑。杖罪。
  • 『方 (けた)』は「かた (方)」の変態。全方位360度を東西南北の4つに等分した時の一方の90度を言う。ここでは「90以上180未満」の意。
  • 『枷屋 (かとや)』「かと」は「かつ (交つ)」の名詞形で、「かせ (枷)」の変態。「かつ」は「合わす・収める・留める・縛る」などの意。よって「かとや」は「拘束する屋・拘置所」の意。
  • 県主は、90未満の罪は杖で打つ。90以上の罪の場合は拘置所に入れ、国造に報告した上で詮議し、90以上180未満の罪ならば、杖で打った上でその県から追放する。


『二方ならば 国を去る 余れば告げる モノヌシの 糺し明して 二百の汚は 隅に流離す』

  • 『二方 (ふたけた)』二方=180。ここでは「180以上の罪」の意。
  • 『去る (さる)』ここでは他動詞で「去らせる」の意。
  • 『余る (あまる)』は「あふる (溢る)」の変態。「満ちてこぼれる・満ちて洩れる」の意。
  • 『モノヌシ (物主)』ここではオオモノヌシ (大物主) に同じ。
  • 『糺し明かす (ただしあかす)』「糺す (ただす)」は「直にする」「(曲りを) 直ぐにする」が原義で、ここでは「(複雑に込み入った状態を) 整理する」の意。「あかす」は「あぐ (上ぐ)」+「かす (上す・活す)」の合成動詞で、「高める・優れさせる・明らかにする・至らす」などの意。よって「ただしあかす」は「整理して明白に至らしめる」の意。
  • 『隅 (しま)』は、ここでは「しも (下)」「すみ (隅)」の変態で、「辺境」の意。「島流し」という言葉があるので「離島」と思いがちだが、シラヒトコクミソサノヲが追い遣られた「ヒカワ」は離島とは言えないと思うので「辺境」の意と考える。
  • 『流離す (さすらす)』「さすら」+「す (使役)」。「さすら」は「さする (擦る)」の未然形で、「さする」は「行き来する・うろうろする」の意。
  • 罪が180に至ったなら、その国を追放する。180に余る場合は大物主に報告し、大物主は罪状を整頓・精査した上で、200以上の罪ならば辺境の地に流浪させる。


『三方汚は 髪・爪 抜きて 入墨し 天に渡れば 身を枯らす 罷るの罪は モノヌシの 上言を受けよ』

  • 『三方汚 (みけたが)』270以上の罪。
  • 『髪 (かみ)』は「かみ (上)」と同じ。
  • 『爪 (つめ)』は「つめ (詰め)」と同じ。「すみ (隅)」の変態で「端・果て」の意。
  • 『入墨 (いれずみ)』墨を入れること。「すみ (墨)」は「しみ (染み)」「そめ (染)」の変態で、「染料・着色料」の意。
  • 『天に渡る (あめにわたる)』 (罪科の円グラフが原点の天を出発して地を経由し一周して) 天に戻る。天から地に下りた人間も、360度を一周したら天に還すということ。
  • 『枯らす (からす)』は「かる (枯る)」+「す (使役)」で、「ころす (殺す)」の変態。
  • 『罷る (まかる)』は「わかる (別る)」「あかる (散る)」などの変態で、「まく (蒔く・播く・撒く)」+「かる (離る)」の合成動詞。どちらも「離れる・別れる・去る」などの意。ここでは「(世を) 去る」の意。
  • 『罪 (つみ)』は「つひ (費・弊・潰・墜)」の変態。「低まり・曲り・劣り・衰え・落ち度・あやまち」などの意。
  • 『上言 (みこと)』「み」は「かみ (上・神)」の簡略。「みこと」は、ここでは「上位から下される言葉・命令」の意。
  • 270以上の罪は、髪と爪を抜いて入墨を施し、一周360度に満ちたならば身を枯らす。死罪の場合は大物主の執行命令を受けよ。


『モノノベら 確と聞け これ』
『我儘に 民を斬るなよ 民は皆 なお我が孫ぞ その民を 守り治むる 地守は これ なお我が子』
『地守は 民のたらちね その民は 地守の子ぞ 我が子でも 親が斬るなよ』


  • 『確 (しか)』は「しく (如く)」の名詞形。「しく」は「合う・似る・匹敵する」の意。「しか」は、ここでは「隔たりがないさま・合い当たるさま・それ/曲がりのないさま・直ぐなさま」の意。
  • 『我儘 (わがまま)』我が思いのまま。自分の都合に合せること。「まま (儘・任・随)」は「まむ」の名詞形で、「まむ」は「あふ (合う)」の変態。
  • 『皆 (みな)』は「また (全)」や「いた (至)」の変態で「満ち至るさま・全部」の意。
  • 『なお (猶・尚)』「なお」は「なふ (綯う)」の名詞形で「合う/合わす」の意だが、「(以前に) 加わる」と「(以前に) 似る」の二つの意味で使われている。すなわち「合せて・ますます・増して」の意と「やはり・同様に・それでも」の意。ここでは後者の意。
  • 『地守 (くにかみ)』ここでは「(天界に対して) 地上を治める者」の意で、「臣・モノノベ」と同義。「くにかみ」は「(中央に対して) 地方を治める者」を意味する場合もあるが、その場合、当サイトでは「国守」と表記する。
  • 『たらちね (足乳根)』「たら (足る・養る)」+「ちね (繁ぬ)」の名詞形で、「養い育てる者」という意。また「たら」は「陽陰・男女」の意を持つ。「たらち」「たら」とも言い、個別に母を「たらちめ」、父を「たらちを」とも言う。
  • モノノベたちよ! 曲りなくまっすぐにこれを聞け!
    自分の思いのままに民を斬るなよ。民は全員が (実の孫と同様の) 我が孫ぞ。その民を守り治める地守はこれ (実の子と同様の) 我が子であるぞ。
    地守は民を養い育てる者である。ならばその民は地守の子である。たとえ自分の子でも親が斬るなよ。


『我が子 殺す 罪 百八十座 継子 殺す 罪 二百七十汚 妹 失さす 罪 二百七十汚』

  • 『殺す (さす)』は「そす (殺す)」「しす (殺す)」の変態で「ころす (殺す)」の意。
  • 『座 (くら)』は度数の単位。「ゐ (位)」「たひ (度)」とも言う。
  • 『継子 (ままこ)』「まま」は「まむ」の名詞形。「まむ」は「あふ (合う)」の変態で、ここでは「合う・似る・匹敵する・相当する」などの意。よって「ままこ」は「(実子に) 相当・匹敵する子」「擬似の子」の意。
  • 『妹 (いも)』は「うひ (泥・水埴)」の変態で、「陰・女」を表すが、ここでは特に「妻」を指すと思われる。
  • 『失さす (いさす)』は「いす」+「さす (殺す)」の合成動詞で、「いす」は「うす (失す)」の変態。どちらも「低める・衰わす・果てさす」の意で、「殺す (さす・ころす)」の同義語。
  • 我が子を殺す罪は180座。継子を殺す罪は270汚。妻を殺す罪は270汚。


『生まず女は 避女ぞ 兄も 夫も枯らす 咎 三百六十汚 生まざるは 余所 生めば 豈』

  • 『生まず女 (うまずめ)』妊娠・出産を拒む女。否定の助動詞「ず」「ぬ」の終止形は、「否定の意思・No!」の意を持つように思う。
  • 『避女 (よそめ)』避けるべき女。「よそ」は「よす (止す)」の名詞形で、「よす」は「よく (避く)」の同義語。ここでは「離す・避ける」などの意。
  • 『兄 (あに)』ここでは実家を継いで治める長兄。
  • 『背 (せ)』は「をせ」「うをせ」の略で、「陽・男」を意味する。「うをせ」は「つほ (空)・ (火)・か (風)」の簡略。ここでは「夫 (おっと)」を指す。
  • 『咎 (とが)』は「どく (退く)」の名詞形で「罪」の同義語。「どく」は「離れる・それる・反る・曲る」また「下る・劣る・衰える」などの意。
  • 『生まざる (うまざる)』これは出産拒否ではなく、結果的に「生まなかった」の意。
  • 『余所 (よそ)』は「よす」の名詞形。「よす」は「よく (避く)」の同義語で、ここでは「離れる・分れる・別になる・異なる」などの意。
  • 『豈 (あに)』は「なに (何)」の変態で反語に用いるが、ここでは後に続くべき文が省略されているものと思われる。例えば「あに罪ならん」など。
  • 妊娠・出産を拒む女は避けるべき女である。なぜなら実家の長兄の末も、自分の夫の末も枯らしてしまうからである。よって出産拒否の咎は360汚。結果的に生まなかった場合は、他の女が生めば何ら罪を問わない。 (したがって罪に問われないためには、夫が側女を置くことを認める必要がある。)


『たらち 失つ 咎 三百六十汚 継親を 失つ咎 四百汚』

  • 『たらち』は 「たらちね」と同じ。
  • 『失つ (うつ)』「うつ」は非常に多くの意味を持つ動詞であるが、ここでは「うす (失す)」の変態で「低める・衰わす・果てさす」などの意で、ここでは「ころす (殺す)」と同義。
  • 『継親 (ままをや)』「まま」は「まむ」の名詞形。「まむ」は「あふ (合う)」の変態で、ここでは「合う・似る・匹敵する・相当する」などの意。よって「ままをや」は「(実の親に) 相当・匹敵する親」「擬似の親」の意。
  • 実の親を殺す咎は360汚。継親を殺す咎は400汚である。


『天法を 民 一組が 乱れても 筬 巡らねば 機 織れず 故 治むるは 機の道かな』

  • 『天法 (あまのり)』ここでは「中央政府の敷く法」の意と思うが、それは当然「陽陰の法」に基づくものであるはずである。
  • 『乱る (みだる)』現代語では「みだす (乱す)」となり、「(調和・秩序を) 曲げる・ねじく」の意。「みだる」は自動詞・他動詞どちらにも使われる。
  • 『巡る (めぐる)』ここでは「回転する・行き来する・往復する」の意。
  • 天下の法をほんの一組の民が乱しても (織機の仕組みをほんの一手の曲り糸が乱しても) 、筬が巡らず機を織ることはできない。故に「世を治める道」は「機の道」なるかな。



参考サイト:http://gejirin.com/hotuma23.html
     :http://gejirin.com/mitinoku.html



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