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ホツマツタエのおもしろ記事(49)『ヤマタノオロチ』

2013-01-29 20:46
ホツマツタエのおもしろ記事(49)  ヤマタノオロチ


ソサノヲの過去の記事:

1. 素戔嗚尊 2. 局の怨念 3. ソサノヲ吼ゆ 4. 岩戸隠れ 
5. 空かさ天男  6. ソサの誓い


「交わり去る」の処罰が確定したソサノヲは、皇族の地位を剥奪され、下民として追い遣られることになった。 父イザナギの言に従って根国に行くつもりだが、その前に姉ヒルコに会いたいと請う。それが許されると、ソサノヲは姉の居るヤスカワへ上って行く。そしてヒルコに「根国へ行って子を生もうと思うが、生まれる子の性別で自分の正邪を決めよう。もし男なら自分は無罪で自分の勝ち、女なら自分は有罪で負けだ」と誓い去り、北へ向かっていった。

『粗かねの 地に堕ちたる 流離男の 雨の虞れの 蓑・笠も 脱がで 休まん 宿も無く 散にさ迷いて 咎め破る』ホツマ9文

  • 『粗かねの』は「土」にかかる枕詞。「荒くれ」「あらく (荒地の意)」の変態。
  • 『流離男 (さすらを)』は「さすらう男」の意。「さすら」は「さする (擦る)」の名詞形で「往復スライド」の意。
  • 『雨の虞れ (あめのおそれ)』は「天の畏れ」 (お天道さまや世間に対する後ろめたさ) にかけている。
  • 『散にさ迷ふ (ちにさまよふ)』は「散々にさまよう」の意。
  • 『咎め破る (とがめやる)』は、ここでは「疲れ果てる」の意。→とかむ →やる



『逸り 疚事に 辿り来て 遂に根の国 サホコなる 弓削の裾守 ツルメソが 家戸に噤むや 血の虫』ホツマ9文

  • 『逸り (すり) 』は、「する (擦る)」の名詞形で「スライド」が原義。曲がる/逸れる/外れるさま。非道。曲事。「それ (逸れ)」「あばずれ」「ずるい」などに同じ。
  • 『疚事 (やわごと)』は、「やましい事・やばい事」の意。
  • 『弓削 (ゆげ)』は、「弓を作る者」。
  • 『裾守 (そしもり)』は、「辺境を守る者」で「防人 (さきもり)」と同義。「そし」は「すそ (裾)」の変態。
  • 『ツルメソ (弦召)』は個人名と思われるが、意味は「弦を張る者」で、これは「弓削」と同じ。
  • 『噤む』は、ここでは「収まり籠っておとなしくする」というような意味。
  • 『血の虫 (しむのむし)』は、陽陰のリズムの乱れた時に妊娠したソサノヲの「生れ付きの魂の蝕み」を言い、「シム」は、ここでは「霊・精」の意。人の「血・乳」は「霊・精」の顕れと考えられていたようだ。
  • サホコチタルはこの記述でもわかるように、「根国のサホコ」という位置付けだったようだ。

[非道や疚しい事に何とか凌いで、根のサホコチタルにたどり着き、弓削をしながら防人を務める「ツルメソ」の家に収まるや否や騒ぎ出す血の虫]



『サタの粗長 アシナツチ 添のテニツキ 八女 生めど 生い立ちかぬる 悲しさは』ホツマ9文

  • 『サタ (狭田・佐太・佐田・佐陀)』は、場所を特定できない。島根県中に「サタ」の地名がある。案外これが正解で、今の島根県の大半を言うのかも。ただ粗長アシナツチの館と推定する須佐神社は、出雲市佐田町須佐にある。サタは「ヒカワ」の本来の地名なのかもしれない。
  • 『粗長 (あれをさ)』は、「大まかな束ね」の意で、村を幾つか束ねた行政区「アレ (粗)」の長。織機の「粗筬 (あらをさ)」に由来する。
  • 『アシナツチ』は筑紫の国守「アカツチ (赤土命)」の弟。
  • 『添 (そを)』は「そゑ (添え)」の変態で、「妻」の意と考える。「後添え (のちぞえ)」などと言う。



『簸川の上の 八重谷は 常に叢雲 立ち昇り 背に茂る 松・榧の 中にヤマタの オロチ 居て』ホツマ9文

この一文は次のようにも読める。

ヒカワの守の 汚穢・ダニは 常に群隈 立ち上り 背に茂る 曲・朽の 中にヤマタの オロチ 居て』

  • 『ヒカワの守』は、サホコチタルのマスヒトアメオシヒ (天忍日命)」を指す。
  • 『ダニ』は、基本的に「谷」と同じで、「低・卑・劣」の意。「塵・隈・枯・雲・穢」などと同義である。
  • 『背 (そびら)』は「そびえ (聳え)」の変態で、「高み・頂」などの意。「そひ (岨)」なども類語である。



ついに「ヤマタのオロチ」が出てきた。

「オロチ」は「おる (下る・劣る・穢る)」から派生した「おろつ」の名詞形で、「下がるもの・愚かなもの・ねじ曲がるもの・穢れるもの」の意である。したがって、くねくねと地を這う「」の意もある。


もう一つは「おろ (愚る・劣る・穢る)」+「ち (霊)」で、「愚かな霊」である。
  1. 人間の曲りやねじけ (恨み・妬み) が、生き霊となったもの「イソラ (卑霊)」とか「ハハ (穢)」とも言うが「オロチ」の方がパワフルなイメージがある。
  2. それが生き物に取り付いて物質化したもの「ハタレ」とも言うが、やはり「オロチ」のほうが格が上か。


ホツマの思想では、人は皆アメノミヲヤの分霊であるので、本来何の穢れもない。それが俗世に生きる内に、心の歪み (ねじ曲がり) をつくってしまう。この心の歪みは、歪んだ想念を外に放射する。放射された想念は、他の人間が放射した同類の想念と合体し、生き物の如く意思を持ったかにふるまう。これが「生き霊 (いきりょう)」であり、これが「オロチ1」である。

この生き霊は、今度は自分を生み出した親たる人間に取り憑き、思い通りに支配して自己のエネルギーの拡大・進展を図ろうとする。だから自分が生み出したささいな歪が、どこかで立派に成長して、そいつに自分が支配されるという構図なのである。生き霊と人間の結合、これが「オロチ2」である。こうなると人間は常態的に不調和な想念を抱いて放射するようになり、周りの人間を感化・汚染して取り込み、どんどん不調和のエネルギーは拡大してゆく。サホコチタルのアメオシヒ・シラヒト・コクミ・モチコ・ハヤコは、みな「オロチ2」だというわけである。

あらゆる犯罪というものは、このメカニズムにより発生すると考えられていたらしい。したがって、人を支配する生き霊を祓いさえすれば、もとの穢れなき人間に戻り、罪を犯すこともなくなるわけである。だから六ハタレの70万9千人は、禊によって「マフツの鏡」に化け物の影が映らなくなった時点で、許されて民となされたのである。また日本の神社が古来より「祓い」を重視するのも、ここに理由があると思われる。

ただ他力により一旦は祓い得ても、本人の心に歪がある限りは、何度でも生き霊は憑いてくる。したがって常に自分の心を直く保つより他に、免れる道はないのである。セオリツ姫が「マフツの鏡」を二見浦に置いたのも、この理由による。この心を直く保つ道を、ホツマは「スズカの道」と呼んでいる。



「ヤマタノオロチ」は、モチコとハヤコを指す場合が多く、それぞれ「モチオロチ」「ハヤオロチ」とも呼ばれているが、「ヤマタ」はどういう意味なのだろうか?

「やまた」は「やまつ」の名詞形で、「やまつ」は「やむ (病む)」から派生した語である。
だから「やまたのおろち」は「病んだオロチ」である。「危篤に捩じ曲がった愚霊」という意味だろう。
これを「八つに分岐して八つの頭を持つ大蛇」と表現したのである。
モチコ・ハヤコがねじ曲がった原因については、こちらを参照。



『姫は弓削屋に 隠し入れ スサは優みの 姫姿 髻の黄楊櫛 面に挿し 山の狭隙に 八搾りの 酒を醸して 待ち給ふ』ホツマ9文

  • 『姫』は、イナタ姫。記紀では「奇稲田姫 (くしなだひめ)」となっているが、これは「クシイナタ宮」と混同したと思われる。「イナタ姫」は「往なた姫」で「生き存えた姫」の意かと思う。
  • 『弓削屋』とは「ツルメソの家」だが、「佐久佐神社の奥の院」に痕跡が残る。
  • 『優み (やすみ)』は、女らしい「柔らかさ・柔和なさま」を言う。
  • 『髻 (ゆつ)』は「髻華 (うず)」「いつ (至)」の変態で、「てっぺん・頂き」などの意。
  • 『黄楊櫛 (つげくし)』は「黄楊の木で作った櫛」だが、本来は「束櫛」で、「髪を束ねるための櫛」を言ったのではないかと推測する。
  • 『面 (つら)』は「(観察者に) 向けている面・表」の意。



『八岐頭の オロチ 来て 八槽の酒を 飲み酔いて 眠るオロチを 寸に切る ハハが尾先に 剣あり ハハ叢雲の 名にし負ふ』ホツマ9文

  • ハハ叢雲の剣 (ははむらくものつるぎ)』後には「ヤマトタケ (日本武尊)」によって「クサナギの剣」とも呼ばれる。記紀はこの剣を、三種宝の「八重垣の剣」と同一視しているが、まったくの別物である。
  • 『し負ふ (しあふ)』は「せまる (迫る)」の変態で、「見合う・釣合う・匹敵する」の意。



ソサノヲはイナタ姫を娶り、「オオヤヒコ」を生む。誓いの男子を得たソサノヲは、ヤスカワのヒルコの元へ報告に行く。

『イナタ姫して オオヤヒコ 生めば ソサノヲ ヤスカワに 行きて "誓ひの 男の子 生む 吾 勝つ" と言えば』ホツマ9文

  • オオヤヒコ』ホツマには名だけしか出てこず、一切の事蹟は記されてない。



『姉が目に "なお汚しや その心 恥をも知らぬ 世の乱れ これ皆 それの 誤ちと 思えばむせぶ はや帰れ"』 ホツマ9文

  • むせぶ』は、ここでは「むかつく」の意。

この姉の言葉に、初めてソサノヲは「六ハタレの蜂起」などの世の乱れの原因が自分にあることを知ったようである。



『ソサノヲ 恥ぢて 根に帰る 後 オオヤ姫 ツマツ姫 コトヤソ 生みて 隠れ住む』ホツマ9文

オオヤ姫ツマツ姫コトヤソ』オオヤヒコと同様、ホツマには名だけしか出てこない。この4人はソサノヲの受刑時代の子であることが、その理由と考える。


ー つづく ー




参考サイト:http://gejirin.com/mitinoku.html
     :http://gejirin.com/hotuma09.html



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