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ホツマツタエのおもしろ記事(57)『玉垣内宮』

2013-02-04 16:23
ホツマツタエのおもしろ記事(57)  玉垣内宮

→ 前回までのお話

オオナムチは息子のクシヒコをコトシロヌシ (事代主)として、オオモノヌシ (大物主) の職務を代行させ、自身は出雲国の開発に専心する。これによって出雲は富み、強大な国となっていった。

ここで確認しておきたいのは出雲国の範囲である。後世には今の島根県の東部を出雲国としたが、ソサノヲが罪を許され出雲の国守となった時、サホコ国の名称を出雲国に改めたとあり、そうすると当時の出雲国は中国地方全域を含むことになる。ソサノヲはクシイナタ宮を築いて、宮津から政庁を移したとしたと推測されることから、島根県東部は出雲国の中核都市だったと考えられる。

天つ君オシホミミの御子守を務めるオモイカネは、オオナムチが出雲へ傾倒する様はただならぬものであると感じ、監察使を出雲に派遣する。

『ヨコベ 帰りて 申さくは 出雲八重垣 オホナムチ 満つれば欠くる 理か 額を "玉垣内宮" と これ 九重に 比ぶなり』ホツマ10文

  • ヨコベ』はここでは「監視官・監察使」の意。横目。
  • 出雲八重垣 (いづもやゑがき)』は「出雲の国守であり八重垣の臣でもある」の意。「オオナムチ」にかかる。八重垣の臣=剣臣=オオモノヌシ。
  • 満つれば欠くる』万物万象は「生→盛→熟→枯」のサイクルを繰り返すという「アメナル道」を説明したもの。
  • 額 (ぬか)』は「表・つら・ひたい」の意で、ここでは表書き・表札・看板のようなものを言う。
  • 玉垣内宮 (たまがきうちみや)』玉垣 (たまがき) は「珠画・尊画」で、「尊い区画・聖域」の意。元々明(アメノミヲヤと八元神)の座所を指し、これを「九座 (こくら)」「九重 (ここのゑ)」と言う。内宮 (うちみや) はその核心部という意で、アメノミヲヤの座所を指す。アメノミヲヤと同一視されるアマテルの地上での座所は、常にこの天の九座の概念に則って造られるため、アマテルの座す宮も九重と呼ばれる。
  • 九重 (ここのゑ)』上述の通り。「玉垣 (たまがき)」「九座 (こくら)」に同じ。これを地上に擬える場合は、建物を「高御座」のように八角形に造ったか、あるいは宮を囲む垣を八角形に造ったのではないかと推測している。
  • 比ぶ (くらぶ)』は「合わす・似せる・擬える・匹敵させる・張り合う」などの意。


御子守オモイカネの「オオナムチは、天 (中央政権) に匹敵・対抗しようとしているのではないか」という予感は的中した。「このまま放置したなら、アマテル神によってようやく一つに治まった世が再び分裂してしまう。何とかその野心を捨てさせねばならない。」と思いながら、ここにオモイカネの寿命は尽きるのであった。

『先に御子守 オモイカネ シナの辞洞 アチの神』ホツマ10文
  • 御子守 (みこもり)』病弱の皇太子オシホミミを補佐するために、オモイカネとヒルコが就いた役職。
  • シナ』は信濃を言う。シナは「聳・繁」の意で、「高地」を表す。
  • 辞洞 (いなほら)』は、世を辞むために入る洞。墓穴。
  • アチの神』オモイカネ (斎名:アチヒコ) の贈り名。アチの神の辞洞の地は「伊那 (いな)」「阿智 (あち)」という地名 (長野県伊那群阿智村) になったようだ。


そこでオモイカネの父、7代タカミムスビのタカキネが「代の殿」に就任し、オシホミミに代わって中央の政を執る。

『よりて 七代の 大嘗事 タカキネ ヤスの 今宮に 多賀若宮の 代の殿』ホツマ10文

  • 七代 (ななよ)』ヒタカミを統べるタカミムスビの7代目を言う。
  • 大嘗事 (うなめごと)』「嘗事」は「治め」の意で、「まつり (纏・政)」の同義語。「大嘗事」は、天つ君 (中央政府の総帥) が行う嘗事。大政。天つ君に代わって臣がこれを行う場合に特に言う。
  • ヤス』は「ヤスカワ」の略。ヤスカワは「弥す側・養す郷」の意で、これは「葦原」の言替えであり、広義にはナカ国・アワ国・ヤス国と同じ。狭義には「近江の国」と同じ。
  • 今宮』は、おそらく「新宮」という一般的な意と思うが、固有名詞なのかもしれない。
  • 多賀若宮 (たがわかみや)』オシホミミの多賀時代の都。またオシホミミの多賀時代の通称。
  • 代の殿 (かふのとの)』天つ君の代理を務める臣。


タカキネは重臣を集めて、出雲のオオナムチに野心を捨てるように説得する使者を議った所、「ホヒの尊」と決まる。

『タカミムスビの 守議り "イヅモ 立たすは 誰 良けん" "ホヒの尊" と 皆 言えば ホヒの尊に 平けしむる』ホツマ10文

  • 立たす』は「低まったものを高める」という意で、これは「ただす (正す・直す)」の「(逸脱・曲りを) 合わす・治める」と結局のところ同じ。
  • 『ホヒ (天穂日命)』アマテルの第1子で、斎名はタナヒト (後にタナキネ)。アマテルが真名井でミスマルの珠を濯いだ時に、モチコが孕んだという男児。オシホミミが生まれるまでは、タナヒトという斎名を付けられた、皇位継承予定者だったようだ。


ところがホヒはオオナムチに取り込まれたらしく、3年たっても何の報告もない。やむなくホヒの子の「オオセイイミクマノ (大背飯三熊)」に様子を見に行かせるが、その父と同様に帰って来なかった。

『然れど ホヒは 国守に へつらい媚びて 三年まで 返言 あらで オオセイイ ミクマノ 遣れど 父がまま 帰らねば』ホツマ10文


タカキネは再び諸守と議り、アマクニタマの子のアメワカヒコを遣わすことになった。

『遣す人は アマクニの アメワカヒコと 極まりて タカミムスビが カゴ弓と ハハ矢 賜ひて 平けしむる』ホツマ10文

  • アマクニ』アマクニタマ (天津国玉神) の略。カナヤマヒコ (金山彦) の子で美濃の国守。
  • アメワカヒコ (天稚彦)』アメクニタマの子。カナヤマヒコの孫。 オクラ姫 (二代目シタテル姫) の兄。
  • カゴ弓』「囲い・垣・加護を結うもの」の物実としての弓。征夷大将軍のしるしとして「ハハ矢」とともに授けられる。「ゆみ」は「ゆひ (結い)」の変態。
  • ハハ矢』「穢を平けるもの・払うもの」の物実としての矢。征夷大将軍のしるしとして「カゴ弓」とともに授けられる。
  • 平けしむる (むけしむる)』「平く (むく)」は「極端を平す・治める・直す」の意。 「しむる」は使役の助動詞「しむ」の連体形。


しかしこのアメワカヒコも忠義を果たすことができなかった。オオナムチの娘タカテル姫を娶り、中央に版図を広げようと窺いながら、8年を経ても帰ってこない。目を覚まさせようと、名も無い伝令使を送る。

『この守も又 忠 成らず タカテル姫を 娶りつつ 葦原国を 乗らんとて 八年 経る迄 帰らねば 名無しの雉 飛い下す』ホツマ10文

  • 忠 (まめ)』は「はべ (侍)」の変態で、「(心・身を) 合わすこと」「仕えること」の意。
  • タカテル姫 (高照姫)ヒルコからタカテル姫を襲名したオオナムチの娘タカコ
  • 葦原国 (あしはらくに)ナカ国 (中国)の別名の一。日本中央政府の直轄本領。
  • 乗る (のる)』は、ここでは「合わす・併合する」などの意。
  • 雉 (きぎす)』ホツマにおいては「雉 (きじ・きぎす)」は「伝令使」を表す。


アメワカヒコの門前の桂の木の下に、天の御使の落ちぶれた姿を見て、雉はホロロホロロと鳴いてしまう。それを下僕から告げられたアメワカヒコは「名も無い伝令ふぜいが天の御使を嘆くのか」とハハ矢を射ると、雉の胸を通り、飛んでタカキネの前に落ちた。何の報告もないが、血に染まったハハ矢は何が起こったのかを雄弁に語る。

『アメワカヒコが 門の前 桂の末に 仕業 見て ホロロホロロと 鳴くを聞き 下侍が告げに "名も無くて 天を嘆くや" と ワカヒコが ハハ矢を射れば 胸 通り 飛びてタカミの 前に落ち ケンケンも無く 血のハハ矢』ホツマ10文

  • 桂の末 (かつらのすえ)は「天・タカマ・中央」、末は「堕落」を象徴し、「天の御使アメワカヒコの堕落」を暗示する。
  • 下侍 (さぐめ)』は、一応「下がった侍」で「下僕 (しもべ)」と同義の語と見ているが、自信は無い。古事記ではこれを「天探女 (あめのさぐめ)」としている。
  • 天を嘆く (あめをなく)』「天」は、中央政府の正式な使者であるアメワカヒコを指す。
  • タカミ』は「タカミムスビ」の略。


タカキネがその血のハハ矢を撃ち返すと、それはアメワカヒコの胸を貫き、死に至らしめた。これが「返し矢 恐るべし」の由来となった。

『タカミムスビは これを見て 咎む 返し矢 ワカヒコが 胸に当りて 失せにしを "返し矢 恐る" 本在や』ホツマ10文

  • 返し矢 (かえしや)』敵から射て来た矢で射返すこと。またその矢。還矢。
  • 本在 (もとおり)』源として存在するもの。起り。始まり。基。



ー つづく ー



参考サイト:http://gejirin.com/hotuma10.html


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