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ホツマツタエのおもしろ記事(73)『瀬織津姫』

2013-02-19 15:48
ホツマツタエのおもしろ記事(73)  瀬織津姫




セオリツ姫は極めて重要な姫でありながら、「記・紀」は天照大御神を女神にしてしまった都合上、居場所をどうしても見つけられず無視を決め込んでいる。しかし「大祓詞 (おおはらえのことば)」には登場するし、瀬織津姫を祭る神社も決して少なくない。

『延喜式祝詞 大祓詞』 
佐久那太理 (さくなだり) に落ちたぎつ速川 (はやかは) の瀬に坐 (ま) す瀬織津比売 (せおりつひめ) と云ふ神、大海原に持ち出でなむ。




「セオリツ姫」は、オオヤマズミ「サクラウチ (桜大刀自)」の娘で、斎名は「ホノコ」と言う。
オオヤマズミは個人名ではなく「大山統み」(大山を統べる者) という意の氏名 (うじな) である。「大山」とは現在の神奈川県伊勢原市の大山 (1252m) であり、この山の麓地の治めを預かる代々の国守を「おおやまずみ」と呼ぶのである。大山の麓の地とは、伊豆半島と三浦半島の間に挟まれる地域を言い、これは「相模 (さかむ)」の国を指し、ホツマの国に含まれる。

ホツマに最初に登場するオオヤマズミが「サクラウチ (サクラウシ)」である。
アマテルはこの人の娘「セオリツ姫」と「ワカ姫 (ワカサクラ姫)」を局とし、セオリツ姫は内宮 (正室) にまで上り詰めている。

『サクラウチが姫 サクナタリ セオリツホノコ 南の典侍に ワカ姫ハナコ 南の内侍』ホツマ6文

『その中一人 素直なる セオリツ姫の みやびには 君も階段 踏み降りて あめさかるひに 向かつ姫 遂に入れます 内宮に』ホツマ6文

  • 『サクラウチ』「さくら」は「さくる (決る・刳る)」の名詞形。「さくる」は「さかる (盛る)」「しゃくる (決る・刳る)」「すくう (掬う・救う)」などの変態。「うち・うし」は「氏・大人」で、「束ねる者・治める者」の意。「ぬし (主)・おち (老翁)・おさ (長)」の変態。
  • 『サクナタリ (佐久那太理)』「勢いよく下るさま」の意。「セ (瀬・背)」にかかる枕詞。また『サクナダリ・セオリツ・ホノコ』とあるように、セオリツ姫の修辞でもある。
  • 『セオリツホノコ』セオリツ姫 (瀬織津姫) を言う。意味は「背下りつ」で、高御座に坐す (男・夫) のアマテルが、自ら階段を踏み下りて、内宮に迎い入れたことを表現したもの。「つ」は格助詞で「~の」と同じ。ホノコは斎名。アマテルの南局の典侍となり後に内宮に昇格する。皇太子オシホミミを生む。
  • 『南の典侍 (さのすけ)』アマテルの東西南北の4局の内、南局の典侍。各局には「典侍」「内侍 (うちめ)」「乙侍 (おしもめ)」の3人がいるが、典侍はその内の最高位の侍女 (侍女=后)。詳しくはこちらを参照。
  • 『ワカ姫ハナコ』セオリツ姫の妹で、正確には「ワカサクラ姫ハナコ」。アマテル南局の内侍となる。斎機殿で機を織っている時、ソサノヲに屋根から馬を投げ込まれて死亡。しかしその後蘇ったとホツマは伝える。詳しくはこちらこちらを参照。
  • 『みやび』は難解・多義な言葉であるが、ここでは「心持ち・情け」などの意。
  • 『あめさかるひ』「あめさかるひ」は、一つは「陽陰下がる霊」で「太陽 (日) ・太陰 (月) から下る霊」の意。これは「太陽霊と太陰霊が降誕した神」のアマテルを指している。もう一つは「天地栄る日」で「天界も下界も栄す日」の意。これは「天地照らす神 (あまてらすかみ)」の同義の言い換えである。
  • 『向かつ姫 (むかつひめ)』「向かつ」は「向かう」と同じ。「あまさかるひ (陽陰下がる霊/天地栄る日) に向かう姫」とは、「アマテル神と向かい合う姫」つまり「アマテル神の内宮 (皇后)」と言う意味である。


「あまさかるひに向かつ姫」は、セオリツ姫のもう一つの別名であり、「日に向かつ姫」「ムカツ姫」「日の前」などと略す。
和歌山市の日前国懸神宮の祭神「日前大神 (ひのまえおおかみ)」、西宮市の廣田神社の祭神「撞賢木厳之御魂天疎向津媛命 (つきさかきいつのみたまあまさかるむかいつひめのみこと)」とはこの姫である。



さらに、「さくなたり・せおりつ姫 (背下りつ姫)」の同義の言い換えと思われる、「さくらたに・たぎつせの姫 (滾つ/激つ背の姫)」というもう一つの別名がある。

『サクラタニ 滾つ背の女は セオリツ姫 弟 ワカサクラ』ミ逸文

「さくなたり」は「さく (咲く・栄く)」+「なだる (傾る・雪崩る)」の名詞形で「勢い良く落ち下るさま」の意。
「さくらたに」は「さくる (栄る)」+「たぬ (垂ぬ)」の名詞形。「さくる」は「さかる (盛る)」の変態。「たぬ」は「たる (垂る)」の変態。よって「さくらたに」は、やはり「勢い良く落ち下るさま」の意となる。
「たぎつせ」は「おちたぎつ (落ち滾つ)」+「背 (男)」の短縮で、これも「せおり (背下り)」と同義である。
「せ (背)」は「をせ」の、「をせ」は「うをせ」の短縮。「うをせ」は「つほ (空)・ (火)・か (風)」の短縮であり、「空・火・風」に分かれた「陽」を言っている。 (詳しくはこちらを参照)



セオリツ姫はオシホミミを生む。この子はアマテルにとって最後の子であった。

『母は日の前 向つ姫 斎名 ホノコの 産宮は フチオカ耳の オシホヰに 生れます御子の 乳にむせぶ ムツキ 湿して オシヒトの ヲシホミミとぞ 聞し召し』ホツマ11文

  • 『フチオカ耳』藤岡山の端・裾・麓。「縁丘 (イサワの縁の丘) の麓」の意。「フチオカアナ」とも言う。
  • 『オシホヰ』オシホヰは、井戸名や固有地名ではなく、「押し迫った所・どん詰まり」「果て・際・限・岸」というような意の普通名詞のようだ。『おしまい』に近いと思う。「小塩 (おしほ)」も同義。
  • 『ムツキ (襁褓)』おむつ。おしめ。


ある時イナゴが紀州を襲う。その知らせが皇居イサワ宮に伝えられた時、君のアマテルは真名井に出かけて不在であった。そこで内宮ムカツ姫は、30人の青侍を引き連れて紀州に急行する。現場に到着すると、一足先にワカ姫が田の東に立って、ヒオウギの花を貼り付けたヒノキの扇であおぎながら、意味不明の歌を歌っていた。

ワカ姫の不思議な行動に何かを感じたムカツ姫は、30人の青侍をワカ姫の左右に立ち並べて、ワカ姫と共にその歌を合唱するよう命じたのである。

 たねはたね  うむすきさかめ 
 まめすめらの そろはもはめそ 
 むしもみなしむ


360回、繰返し大合唱した。するとどうだろう。イナゴはさらりと去って、枯れた稲が若返ったのである。
(このイナゴ祓いは、現在も御田植で使う「田扇」や、熊野那智大社の「扇祭」の神事として残っている。)

これにより、キシヰ (紀州) の豊穣の守護として、ムカツ姫の「天日の前宮」とワカ姫の「タマツ宮 (玉津島神社)」を建てたのである。ワカ姫はタマツ宮を住まいとした。ムカツ姫はアマテル君の正室としての務めがあるため、天日の前宮は紀国の国懸とした。国懸とは今に言う県庁舎で、知事の宿舎も兼ねている。

『喜び返す キシヰ国 天日の前宮 タマツ宮 造れば安む 天日宮を 国懸となす』ホツマ1文

これが日前国懸神宮の由緒である。



アマテルはオシホミミを皇太子とした。末子のオシホミミが皇太子となったことは、皇室内に暗雲を呼ぶ原因をつくる。なぜならばすでに北局の典侍モチコが生んだ「ホヒの尊」が皇太子に内定していたからである。ホヒ尊は「タナヒト」という斎名を持っていた。「~ヒト」という斎名は皇位継承予定者のみに付される名である。オシホミミの誕生後、ホヒの斎名は「タナキネ」と替わっている。皇太子変更の理由については、ホツマは黙している。

『先にモチコが 生む御子は ホヒの尊の タナヒトぞ』ホツマ6文
『昔 君  マナヰにありて ミスマルの 珠を濯ぎて タナキネを モチに生ませて』ホツマ7文



モチコはオシホミミを生んだセオリツ姫を恨んだ。そしてこの怨念がソサノヲを巻き込んで「六ハタレ」「ヤマタのオロチ」などの反体制的な事件を引き起こす源となるのである。 (詳しくは『局の怨念』を参照)

『内セオリツが 御后に なるをモチコが 殺さんと 妬めばハヤは 君を退い 弟君 媚えど 露れて 共に流離ふ』ホツマ28文

  • 『内セオリツ (うちせおりつ)』内侍 (うちめ) のセオリツ姫。セオリツ姫はアマテルの南局の典侍 (すけ) であったと記されているが、初めは内侍からスタートしていることを推測させる記述である。
  • 『御后 (みきさき)』「真后 (まきさき)」とも言い、内宮 (正室) を表す。
  • 『ハヤ』モチコの妹で北局の内侍のハヤコ
  • 『退ふ (しふ)』は「垂ふ・下ふ」で、「低める・蔑む・おとしめる」などの意。「しいたげる」の「しい」に同じ。
  • 『弟君 (おとぎみ)』ソサノヲを指す。



セオリツ姫と「マフツの鏡 (真経津の鏡)」の関係を忘れることはできない。これについては『真経津の鏡』を読んでいただきたいが、セオリツ姫は、将来的に悪霊に憑かれてハタレとなった者が、マフツの鏡を見ることができるようにと、この鏡を外へ持ち出し、その場所を「フタミの岩」と名付けたのである。

『総て七十万 九千 皆 人 成る法の 御鏡を セオリツ姫の 持ち出でて 後のハタレの 人と成る マフツの鏡 見るために フタミの岩と 名付けます 代々荒潮の 八百会に 浸せど錆ぬ 神鏡 今 存えり』ホツマ8文

  • 『フタミ』の「ふた」は動詞「ふつ (悉つ)」の名詞形で、「至り・完全」の意。これは「ひつ (秀つ)」の名詞形である「ひと (人)」の変態。だから「ふた見」は「人見」なのである。また「ひた (直)」と、「まふつ」の「ふつ」にもかけている。
  • 『フタミの岩』伊勢の二見浦にある夫婦岩。これが「ますかがみ」が「ふた」にかかる理由である。意味は「人を見る岩」「直を見る岩」「マフツの鏡を見る岩」。


このマフツ鏡は三種のヤタ鏡のプロトタイプであったが、現在は伊勢の二見浦の夫婦岩に存在しない。
いずれかの時代に、何らかの理由により、セオリツ姫 (日前大神) を祭る「日前国懸神宮」に移され、そこで御神体の「日像鏡 (ひがたのかがみ)」「日矛鏡 (ひぼこのかがみ)」になったものと推測する。



またマフツの鏡については、こんなことも伝えられている。
夫婦問題が発生して離婚するにまで至った、オキツヒコとその妻をマフツの鏡に映してみると、人が映らず「ニステ竈」と「ツクマ鍋」が映し出されたと言う話である。

『オキツヒコ 腹悪し言に 妻 荒れて "操 立たぬ"と 契り 離る 父 ウホトシが 妹背宮に 嘆けば 御内 諸 召して マフツの鏡 映さるる 背は汚るる ニステ竈 女は隠さるる ツクマ鍋』ホツマ13文

  • 『オキツヒコ (奥津彦)』オオトシクラムスビの子。竈神 (かまどかみ) として日吉大社摂社の竃殿 (へついどの) 社などに祭られる。
  • 『腹悪し言 (はらあしごと)』腹黒い言葉。意地の悪い言葉。「腹 (はら)」は「内・中・奥・心」などの意。
  • 『操 (みさほ)』は「みさふ」の名詞形。「みさふ」は「みす (見す)」+「さふ (支ふ・添ふ)」の合成語。どちらも「(逸脱を) 合わす・収める・直す」などの意で、「みさほ」は「曲がりのないさま・真直ぐなさま・一筋なさま」を言う。理由は不明だが女性に対してのみ用いられる語のようだ。
  • 『契り離る (ちぎりさる)』ここでは「夫婦の契りを破棄する」「離婚する」の意。
  • 『ウホトシ』は、ソサノヲイナダ姫の第六子の「オオトシクラムスビ」。
  • 『妹背宮 (いせみや)』イサワ宮の別名。
  • 『御内 (みうち)』は、ここでは内宮 (正室) の尊称で、「御内宮」の意。セオリツ姫を指す。
  • 『マフツの鏡』マス鏡」の別名で、特にその「裏鏡 (日鏡)」の機能を言う。「人の目には見えない内面の真実を映す鏡」「心を写す鏡」。
  • 『ニステ竈 (にすてがま)』不詳。「煮こぼれて汚れた竈」で「他人に見せたくない物・裏の事情」の意か。
  • 『ツクマ鍋 (つくまなべ)』不詳。「使い古した鍋・使い回した鍋」で、やはり「他人に見せたくない物・裏の事情」の意か。「ニステ竈」も「ツクマ鍋」も、飾り繕った表向きの、その裏にある真実を象徴した物である。


滋賀県米原の筑摩神社 (ちくまじんじゃ) は、オキツヒコ夫婦 (御食津大神) とオオトシクラムスビ (大年神) を祭っているが、この神社の祭事「筑摩祭 (つくままつり)」がおもしろい。昔は神輿に従う婦人が、関係を結んだ男の数だけの鍋をかぶったというのだ。
この祭事から逆に察すると、オキツヒコ夫妻の夫婦問題は、妻の浮気が原因だったということである。



アマテルはトヨケと同じ真名井に辞洞を掘るが、世を辞むに際しセオリツ姫にこう遺言している。
(アマテルは1,732,500年間、世に在ったとホツマは伝えているが、セオリツ姫もそれに匹敵あるいは上回る長命だった可能性がある。)

『また后 ヒロタに行きて ワカ姫と 共に妹心 守るべし 我はトヨケと 背を守る 妹背の道なり』ホツマ28文

[后よ。ヒロタに行ってワカ姫と一緒に女の本質を守ってくれよ。我は豊受神と男を守る。男女が揃ってこそ陽陰の道が成立するのであるよ。]

(注:ワカ姫はヒルコの別名で、この時点ではすでに世を去っている。)


この言葉の意味は深長難解だが、これが「セオリツ姫 (撞賢木厳之御魂天疎向津媛命)」が廣田神社に祭られる由来なのである。



参考サイト:http://gejirin.com/hotuma01.html
     :http://gejirin.com/hotuma06.html
     :http://gejirin.com/hotuma07.html
     :http://gejirin.com/hotuma08.html
     :http://gejirin.com/hotuma11.html
     :http://gejirin.com/hotuma13.html
     :http://gejirin.com/hotuma28.html



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コメント
はらえ | 2013-05-15 10:33 | 編集
[后よ。ヒロタに行ってワカ姫と一緒に女の本質を守ってくれよ。我は豊受神と男を守る。男女が揃ってこそ陽陰の道が成立するのであるよ。]
とありますが
悪しき大国主による
この執着が諸悪の根源である。
harae | 2013-05-26 22:45 | 編集
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