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ホツマツタエのおもしろ記事(81)『西王母』

2013-02-26 17:10
ホツマツタエのおもしろ記事(81)  西王母



「西王母 (せいおうぼ)」とは、中国 (China) で古くから信仰された女仙で、西方の崑崙山上に住み、すべての女仙たちを統率する聖母だという。
西王母を検索してみると、ざっと次のような伝説が見つかる。

  • 古くは殷の「卜辞 (ぼくじ)」 に「西母」の名が見られる。
  • 周の「穆王 (ぼくおう)」は西に巡狩して崑崙 (こんろん) に遊び、西王母に会って帰るのを忘れたという。
  • 漢の武帝が長生を願っていた際、西王母が天上から降りてきて「仙桃 (せんとう)」を7個与えた。西王母は武帝に「この桃は普通の桃ではなく、三千年に1度だけ花が咲いて実る桃なのだ」と話したという。
  • 淮南子 (えなんじ)」弓の名人の 枅(げい) が、西王母から不老不死の薬をもらうが、その妻が盗んで月へ逃げたらヒキガエルになった。
  • 壮子 (そうじ)」西王母は道を得て、以後どれほど長生きしたか誰も知らない。
  • 中国には、西王母が東王父と交流をするという伝説がずっと流れていた。

ところでホツマには「ウケステメ」という女が登場し、彼女は「西の母 (にしのはは)」とも呼ばれている。 彼女に関する記事を読むと、「ウケステメ」とは「西王母」を言っているように思われるのである。その記事を見てみよう。


『トコタチの 八方を恵りて 西の地 クロソノツミテ 'カ' に当る 名も赤県の トヨクンヌ 代々治むれど 年を経て 道 尽きぬるを』ホ15文

  • 『トコタチ』クニトコタチ (国常立神)。 ここでは「ミナカヌシ+八元神」を指す。
  • 『めぐる (恵る)』「めぐる」は「めぐむ (恵む)」の変態で、天君 (=天地つ日月) の専用語。日・月が天空を巡る (めぐる) ことは、天地を恵むことに等しいことから。
  • クロソノツミテ西の国の名。「クロソノツミ」+「て (方・手)」。「クロソノツミ」は治める君の名。「て」は「区分・区画」を表す。 よって「くろそのつみて」は「クロソノツミの区画」という意。
  • 『'カ'』は「ト・ホ・カ・ミ・ヱ・ヒ・タ・メ」の八元神の内、「カの尊」が建てた国。これは中国最古の王朝「夏 (か)」を指すか。またこれが「華」となったのかも知れない。
  • 赤県 (あかがた)「カ国」のトヨクンヌが治めた国。「(日の) 成熟する方角の区画」の意。Chinaでは「赤県 (せきけん)」は「中心部・本源」の意とされ、「中華」と同義。
  • 『トヨクンヌ (豊国主尊)』クニサツチの子でクニトコタチの最終世代。トヨクンヌを以てトコヨは終わる。
  • 『道 (みち)』トコヨの道。 「和による秩序」の理念。「陽陰和る道 (あめなるみち)」「調の道 (とのち)」などとも呼ばれる。

[ クニトコタチは地球の八方を巡り恵みて「ト・ホ・カ・ミ・ヱ・ヒ・タ・メ」の8国を建てるが、その内の「カの国」に当たるのが、日本の西にある国「クロソノツミテ」である。その名も赤県のトヨクンヌ以来、代々トコヨの「和の道」を守り継いで治めてきたが、歳月を経てついに「和の道」は尽きてしまう。]



『ウケステメ 根の国に来て タマキネに よく仕ふれば 実に応え ココリの妹と 結ばせて 和の道奥 授けます』ホ15文

  • 『根の国 (ねのくに)』北陸地方を指し、正確には「越え峰の国 (こゑねのくに)」「越し峰の国 (こしねのくに)」で、高い峰々 (日本アルプス) を越えた向こうに在る国の意。また「蚕得の根の国 (こゑのねのくに)」(養蚕発祥の国) の意に使う場合もある。アワナギにより平定・開拓され、北の津 (敦賀) に政庁を置く。
  • 『タマキネ』トヨケ (豊受大神) の斎名 (いみな:本名)。
  • 『実に応ふ (みにこたふ)』「心に響く・感心する」の意。「実」は「核・中・内・奥・心」などの意。「肝に応ふ (きもにこたふ)」「央に応ゆ (をにこたゆ)」「胸に応ふ (むねにこたふ)」などとも言う。
  • 『ココリの妹と結ばせて (ここりのいもとむすばせて)』ココリ姫 (菊理姫神) の妹として契らせて」の意。
  • 『和の道奥 (やまのみちのく)』「和の道の真髄」の意。「やま」は、ここでは「やわ (和)」の変態。「みちのく」は「みちのおく (道の奥)」の音便で、「おく (奥)」は「真髄・核心・本源・奥義」などの意を表す。
    壮子 (そうじ)」に言う「西王母は道を得て」の「道」とは、これを言うのだろう。

[ 根の国に日本を訪れたウケステメは、その後トヨケによくに仕える。感心したトヨケはココリ姫と姉妹の契りを結ばせ、「和の道の奥義」を授けたのであった。 (「和の道 (トコヨの道)」が尽きると言う状況は、まさにトヨケ自身がオモタル政権断絶の後に経験したものである。)  ]



西王母と対となる東王父 (とうおうふ) は、中国から見て東にある大海中の山 (蓬莱山) に住んでいると伝えられ、「東王父・東王公・東君・木公」と表記されている。

「蓬莱山」=「ハラ山 (富士山)」であることは『蓬莱』のページで述べた。
注目するのは「東君・木公」の表記である。「木公」は「キのきみ」の語意で、「キ」は「キツサネ (東西南北)」の「キ (東)」であろう。「木」「東」どちらも原義は「起」で、「木」は「(地から) 起こる物」、「東」は「(日が) 起る所」である。したがって「木公」は「東君」と同義と考えられる。

ところでホツマには「東の君 (ひがしのきみ)」という言葉が出てくるのである。

『五代のミムスビの 斎名タマキネ 元明を 写す タカマにアメミヲヤ 元々 天並 三十二神 纏れば "外廻のトヨケ守" 東の君と 道 受けて』ホ4文

5代タカミムスビのタマキネは、ヒタカミ国の都に元明の四十九神を勧請し、「天のタカマ」をヒタカミの地に写して「地のタカマ」とする。これによりヒタカミは地理的に辺境にありながらも、タカマ (中央政府) たる資格を得る。これを以てタマキネはトコヨの道 (トコヨ神の皇統たる資格) を受けて「東の君」と認定され、「外廻のトヨケ守 (たみのとよけかみ)」とも呼ばれることになる。

「ひたかみ」は「日高み」で、「日の昇る所」「東」が原義である。だから「東の君」とは「ヒタカミにある君」で、これは「トヨケ (斎名タマキネ)」を指す。
先述のウケステメとトヨケの関わりを考えても、ウケステメを西王母に比定するなら、東王父はトヨケ (タマキネ) だということになる。



『喜び帰る ウケステメ コロヒン君と 因み合い クロソノツモル 御子 生みて』ホ15文

  • 『コロヒン君』は「コロヒの君」の音便。「ころひ (転日)」は「暮日 (くれひ)」の変態。「コロヒン君」は「ころひつくに (暮日つ国:日暮の方の国) の君」という意。
  • 『クロソノツモル』は「クロソノツミ」の世嗣御子。「くろその (玄圃)」は「くれその (暮園)」の変態で「日暮れの方角にある繁み」の意。よって「ころひつくに (暮日つ国)」「あかがた (赤県)」「西の国」と同義。「つみ」は「つむ (集む・統む)」の名詞形で「束ねる者・統べる者」の意。「つもる」は「つむ (集む・統む)」の連体形「つめる」の変態。

[ 喜んで西の国に帰ったウケステメは、(トヨケに授かった「和の道奥」を縁として) 「暮日の国」の君と結ばれ、「クロソノツモル」の御子を生む。]



『西の母上 また来たり』
『コロ山下は 愚かにて 肉味 嗜み 早枯し 百や二百ぞ たまゆらに 千・万あれども 弥々の肉 シナ君 "出でて 千齢見草 尋ぬ" と嘆く』
ホ15文

  • 『西の母上 (にしのははかみ)』は、ウケステメの別称。「母上」は「ははうえ」と同じで「母」の敬称。
  • 『コロ山下 (ころやまもと)』「コロ山の麓」の意。「コロ山」は「転山・暮山」で、やはり「暮日の方角にある山」「西の山」の意。「崑崙山 (こんろんさん)」を指すと思われる。
  • 『シナ君 (しなきみ)』 シナ国の君。おそらく「シナ君」=「クロソノツミ」なのだろう。「しな」は「しなぶ (萎ぶ)」の原動詞「しぬ (垂ぬ・萎ぬ・死ぬ)」の名詞形で、「下落・衰え・沈み」の意。やはり「日の沈む国」を表す。よって「くろその (暮園)」「ころひつくに (暮日つ国)」「あかがた (赤県)」「西の国」はみな同義の言い換えである。また「から (韓・唐・漢)」という言い方もあるが、これは「かる (枯る)」の名詞形で、やはり「くれ (暮)・ころ (転)・くろ (黒・玄)・くら (暗)」の変態である。
  • 『嗜む (たしむ)』は「たす (足す)」から派生した動詞で「なしむ (馴染む)」の変態。「(心・身に) 合わす・近づく・親しむ」などの意。
  • 『たまゆら』「たま」は「たむ(外む・遠む)」の名詞形で、ここでは「隔たる・離れる」の意。「ゆら」は「ゆる(緩る・揺る)」の名詞形で、これも「隔たる」「ぶれがある」の意。つまり「たまゆら」は「めったに無いさま」「(思いと現実の)隔たりが大きいさま」「思いがけないさま・偶然」などの意。
  • 『千齢見草 (ちよみぐさ)』寿命を千年延ばす草で、「ホ菜」「ハ菜」「草」 の3種がある。この3草が生える山がハラミ山 (富士山) である。
    淮南子 (えなんじ)」に言う「不老不死の薬」とはこれであろう。
    『百草あれど ハ・ラ・ミの三 殊 優るゆえ 三草 褒め ハラミ山なり』
    ホ24文

[ 崑崙山麓の人々は、愚かにも肉食に親しむため、早死で百年や二百年の寿命しか無い。稀には千歳・万歳もあるけれど、肉食は増してゆくばかり。シナ君は「国外に出向いて千齢見草を探さねば」と嘆いている。]



その後ニニキネ (瓊瓊杵尊) が八州巡りの一環として根の国を訪れた時、ちょうどウケステメも義姉のココリ姫のもとを訪れていた。ウケステメは崑崙山の険しい峰を越すための交通手段として「峰輿 (みねこし)」を開発しており、そのノウハウを土産として根の国に伝える。それを得てココリ姫の孫の「アチハセ」は峰輿を造り、これをニニキネに献上する。

『妹 ウケステメ 赤県に クロソノツミと 生む御子を コロヒツ国の 君となす クロソノツメル 君の母 険しき峰の 越す時に 峰輿 造り 子を育つ 今 ここに来て まみゑなす』ホ24文

  • 『妹 (いと)』は「いもうと (妹)」の簡略。「いもうと」は「いも (妹)」+「おと (乙・弟)」で、「女の年少者」の意。
  • 『コロヒツ国』は「暮日の国」の意。「くろその (暮園)」「あかがた (赤県)」「シナ国 (萎国)」「西の国」に同じ。
  • 「まみゑ」は「まみゆ」の名詞形。「まみゆ」は「まみる (塗る)」の変態で「交わる」の意。


[ 義妹のウケステメは、西の国に「クロソノツミ」と因みて生む御子を「暮日の国」の君としました。「クロソノツメル君」の母であります。険しき崑崙山を越すために峰輿を造って皇子を育てました。ちょうど今ここに来ておりまして、お目通りを願っております。]



『御孫 喜び "国は越 山は峰輿" その返に みちみの桃を 賜われば "花見の桃は 稀なり" と 地苞になす』ホ24文

  • 『御孫 (みまご)』アマテルの孫のニニキネ (瓊瓊杵尊)を指す。
  • 『越 (こし)』越国。「越え根の国・越し根の国根の国」と同じ。
  • 『みちみの桃 (みちみのもも)』は「三千見の桃 (三千年に一度 (花を) 見る桃)」あるいは「三千実の桃 (三千年に一度実を結ぶ桃)」と考えるが、いずれも意味する所は同じである。「仙桃」とはこれを指すのだろう。
  • 『花見の桃 (はなみのもも)』実を食べる桃ではなく、花を楽しむ桃。
  • 『地苞 (くにつと)』「つと」は「つて (伝)」の変態。「地苞 (くにつと)」は「地がもたらす物」の意で「地の産物」。また「他の地へ伝える物」の意で「みやげ (土産)」。


[ ニニキネは喜んで「国は越国、山は峰輿」と言い、峰輿の返礼に「みちみの桃」をウケステメに賜ると、「花見の桃は珍しい」と故郷への土産として持ち帰った。]



『ココリ姫 紋に織りなす 鳥襷 天に捧げて また西の母が土産と 世に残る』ホ24文

  • 『鳥襷 (とりたすき)』都鳥が群れ集まるさまを表した織物の紋様。
  • 『天 (あめ)』ここでは「中央・中央政府・中央の君」などの意。


[ ココリ姫は、都鳥が群れる様を機の紋に織り成し、これを「鳥襷」と名付けて天君に捧げる。また西の母への土産として世に記憶されている。]



最後に、「ウケステメ」とはどういう語義なのだろうか?

あまり自信は無いが、
「うけ」+「すて (下つ・授つ)」+「め (姫・女)」。
「うけ」は、ここでは「とようけ (豊受大神)」の略と見る。
「すつ」は「しづ (垂つ)」の変態で、「下す・授ける」の意。

トヨケから「和の道奥」を授けられたことを表した名ではないかと考える。



参考サイト:http://gejirin.com/hotuma15.html
     :http://gejirin.com/hotuma24.html
     :http://gejirin.com/mitinoku.html



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